Basal body/Centrosome
Primary cilia形成は厳格に細胞周期と関連している.Basal body/centrosomeはcentrioleをコアとする構造体であるが,cilia形成動態とリンクしてその存在形態を行き来する.Centrioleは3本組みの9つの微小管が円柱状に並んだ構造をもち,2つのcentrioles(mother and daughter centrioles)が直行して対をなし,その周りがPCM(pericentriolar material)とよばれるタンパク質コンプレックスで囲まれた形でcentrosomeは構成される.分裂をしている細胞ではcentrosomeはmitotic spindleの極となる.分裂をしていない細胞ではmother centrioleからbasal bodyが形成されciliaを細胞体に固定する.この変化に一致して,生体組織静止(G0)期の細胞は定常的にciliaを有し,増殖中の細胞は間欠的にその出現をみる(主にG1期に形成され,G2期あるいはその直前に姿を消してしまう).細胞周期をそろえていないPtK1セルラインを用いた場合その10~25%がciliaを有していたという報告がある.(実験医学増刊3013より)
精神・神経疾患
発症基盤・病態生理を担う分子カスケードから臨床応用まで
解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです